Apollo
おもしろそうだ。ポケットガイドの邦訳なんてのも、すでにはじまっているんですね。
Apolloは、アドビが開発中のまったく新しいアプリケーションプラットフォームだ。「Webブラウザ内で実現するのは難しい、でもWebアプリとして作りたい」といったニーズに応え、Webアプリケーションとデスクトップアプリケーションの間を埋める。
Apolloの最大の特徴はOSと統合されている点だ。Ajax、Flash、Flexといった既存のWeb技術を使いつつ、同時にローカルのストレージやGUI、ポインティングデバイスを利用できる。一般的なデスクトップアプリケーションと同様のインストール方法、ドラッグ&ドロップやクリップボードのサポート、ネイティブアプリケーションとの通信など、Webブラウザではなくデスクトップアプリケーションでなければできなかったことが可能になる。
Apolloはデスクトップへの統合を進めてはいるが、限界もある。「先日、iTunesのようなアプリケーションがApollo上で実現できるかと考えていて、無理だなと思いました」(上条氏)というのは、デバイスの制御やAACやQuickTimeのコーデック、DRMの実装などの問題があるためで、こうした機能の実装はデスクトップアプリケーションでなければ難しいという。逆に、タブやボタン類を好きに配置した私家版Webブラウザの作成は、数ステップで簡単にできるなど、「WebブラウザはApolloの1つのアプリケーションだった、という位置付け」(上条氏)と見ることもできるというように、Webとの親和性はきわめて高い。
Web技術のスキルを持つ開発者はそのスキルを生かして、スピード感を維持したままで、デスクトップアプリケーションを開発できる。
では、Apolloはどのようなアプリケーションに向くのか。太田氏は「Webサービスのフロントエンドの実装を補完する形が考えられるだろう」と語る。